I Can’t Give You Anything But Love

基本データ

作曲年
1928年
作曲
Jimmy McHugh (1896-1969)
作詞
Dorothy Fields (1905-1974)

参考音源

Teddy Wilson (1936)
歌はビリー・ホリデイ。クラリネットのジョン・ジャクソンとはベニー・グッドマンの変名らしい。キーはD♭。
Sonny Stitt Sits In The Oscar Peterson Trio (1959)
ミディアム・アップの軽快な演奏。キーはE♭。
Warne Marsh/Ballad Album (1984)
ゆったりとしたテンポで演奏している。キーはA♭。

曲目解説

Blackbird of 1928というブロードウェイ・ミュージカルの中の1曲で当時大ヒットした。実際の作者はファッツ・ウォーラーだという説もある。私は読んでいないので孫引きのようになるが、Barry Singers 著Black and Blue: The Life and Lyrics of Andy Razaf など。話が脱線するが、ジャズに関する重要な書籍のうち、日本語に翻訳されていないものがかなりある。ジャズ・スタンダードを少しずつ研究していると文献リストばかりが積み上がっていくがその大半が未翻訳である(ゆえに未読)。ジャズ文献翻訳プロジェクトみたいなものが発足しないものだろうか。

メロディとコード

出版されたキーであるGメジャー・キーで解説する。

1-8小節目

1-4小節目と5-8小節目はメロディのモチーフとコード進行のどちらもよく似ていて対をなしている。ところが、2小節目と6小節目のメロディには注意を払う必要がある。

2小節目のメロディはF♯-E-G-Eになっているのに対して、5小節目はF♯-E-G-Bになっている。

それぞれの4小節を大きく、イチ-ロク-ニ-ゴのように演奏する場合、2小節目に関しては、メロディGが♯9ということでE7altも許容されるかもしれないが、6小節目に関しては少なくともテーマのときはEm7で演奏されるべきである(もちろん2小節目も慎重な人であればEm7を選択することになるだろう)。実際、Stitt-Peterson(1959)の演奏を聞けば、メロディに配慮して演奏していることがわかる。

あるいは、2小節目をB♭dim7という選択をすることもできるが、6小節目に関してはB♭dim7を選択することはできない。

また、1-2小節目、5-6小節目を2小節ずつ演奏するケースについても、2小節目と4小節目のそれぞれ後半のメロディの違いをきちんと認識する必要がある。

つまり、Gmaj7 C7 | Bm7 E7 | あるいは、Gmaj7 C7 | Bm7 B♭dim7 | は1-2小節目には有効である(オリジナルは後者が近い)が、5-6小節目は、Gmaj7 C7 | Bm7 Em7 | とする必要がある。

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