Softly, As In A Morning Sunrise

基本データ

作曲年
1928年
作曲
Sigmund Romberg(1887-1951)
作詞
Oscar Hammerstein II(1895-1960)

参考音源

Modern Jazz Quartet / Concorde (1955)
フーガ風(?)のイントロが印象的。キーはCm。
Paul Chambers Quintet (1957)
ベーシストとしてあげずにはいられないテイク。クインテットのアルバムだが、この曲はトリオによる演奏。ピアノはトミー・フラナガン、ドラムはエルビン・ジョーンズ。キーはCm。
Sonny Rollins / A Night At The Village Vanguard (1957)
これもトリオによる演奏。同じ日に2テイク残されており(コンプリート版でどちらも聴くことができる)、ベースとドラムが入れ替わっているので聴き比べも楽しい。キーはCm。
Wynton Kelly / Kelly Bule (1959)
イントロのベースのパターンはこの曲の定番のひとつ。ベースはポール・チェンバース、ドラムスはジミー・コブ。キーCm。

John Coltrane / Live At The Village Vanguard (1961)
ヴィレッジ・ヴァンガードのライブ盤。マッコイ・タイナーによるピアノソロのあと、コルトレーンのソプラノ・サックスのソロになったときのレジー・ワークマンとエルビン・ジョーンズのバッキングもじっくり聴きたい。キーはCm。

曲目解説

ミュージカルNew Moon(のちに2度映画化)の挿入歌としてはLover, Come Back To Meが大ヒット。当時、この曲のヒットは地味だったが、ジャズではよく演奏されるナンバーとなった。

「朝日のごとくさわやかに」との邦題がある。Softlyを「さわやか」と訳したのは「朝日」に引きずられた結果だと思われるが、やや勇み足だったかもしれない。

曲の分析

キーをCmとして説明する。

コード

1-16小節目・25-32小節目

いわゆるマイナーの1-6-2-5が連続する。

基本的にCm Am7(♭5) | Dm7(♭5) G7 |が連続する。

ただ、律儀にこれを続けるのはとても単調になる(短調なだけに?)。ソロイストはもちろん、ピアノやギター、ベースがどう料理するか、その人の音楽性が問われる。

これは、実際にさまざまなテイクをじっくり聴いて観察し、気になったところは実際に採譜してみると面白いかもしれない。

奇数小節目がトニック(Cm)、偶数小節が大きくドミナント(G7、あるいはDm7(♭5)(/G))のように考えることもできるし、もっと大きくモーダルに(Cドリアンetc.)考えることもできる。また、セクションの区切り(7-8小節目、31-32小節目)のドミナントモーションをはっきり演奏したり、Cm7 Cm7/B♭ | A♭7 G7 | あるいは Cm7 E♭7/B♭ | A♭7 G7 | のようにして、他の小節と異なる動きをして、「句読点」をつける方法もある。

また、2フィールのときのベースラインはMJQのテーマ部分のように、C E♭| F G |や、C E♭ | D G | などさまざまな動きが可能である。これも実際の録音から学ぶのがよい。

19-20小節目

Edim であることが多いが、これは単にFmへのドミナントであるC7(♭9)の転回形、すなわちC7(♭9)/E のことである。スケール的にはEディミニッシュスケールではなく、基本的にはFハーモニックマイナーの第5モード(さらにE♭を加えてもよい)であることに注意されたい。

もちろん、Gm7(♭5) | C7(♭9) | のように演奏されることもある。

22小節目

ここも、F♯dim であることがあるが、D7(♭9)の転回形、D7(♭9)/F♯と考えてもよい。この場合のD7は、Cmのキーのダブルドミナント(II7)である。スケールはF♯のディミニッシュ・スケール(Dから見ると半音-全音ディミニッシュ=いわゆるコンディミ)で問題ない。

もちろん、Am7(♭5) D7 | のように考えてもよい。

23-24小節目

大きく、Cmに対するドミナント(G7)である。テーマのときは、24小節目をA♭7 G7のようにしてメロディにフィットさせることもある。

直前の小節がF♯dimである場合、G7に行きたくなるが、もちろん、Am7(♭5) D7 のようにしても構わない。もしベースがDm7(♭5)のところでGを弾いたとしてもDm7(♭5)/G あるいはG7sus4(♭9)のように響くだけで、機能的にも何ら問題ない。

なお、直前の22小節目を、D7 または、Am7(♭5) D7のように解釈した場合は、迷わずDm7(♭5) G7に進行しやすいような気もする。

実際の録音を聴き比べて、どのように演奏しているか聴き直してみると面白いだろう。

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